木村 弘毅 2011年7月15日 11:30
なぜ、ネイティブアプリなのか?
私たちは2011年7月5日に、まずAndroid™OSネイティブアプリをエンドユーザー向けに公開をしました。なぜ、ネイティブアプリ版のmixiアプリを公開したかというと、端的に言えば、今までのWEBベースのアプリよりも、できることが圧倒的に増えたということに他なりません。iOS版に関しても今年夏に公開を予定しています。
スマートフォン主な機能はざっと以下の通り。
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■ 位置情報・方角検知
■ 加速度センサー
■ プッシュ通知
■ 動画再生・撮影
■ カメラ
■ 音声再生・録音・通話
■ マルチタッチ
■ バックグラウンド起動
■ BlueTooth通信(同期通信)
■ 外部アプリ連携
■ web view
■ リッチなグラフィック(画面サイズ)
■ ウィジェット (Android™のみ)
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これらの機能を使うことで、今までにないコミュニケーションサービスを実現できる可能性を秘めているからです。
例えば、撮った写真をメール添付することなく、スムーズに友人にシェアするアプリも作れますし、タッチスクリーンを使って写真をオシャレに装飾したり手書きのメッセージを添えてシェアしたりするアプリも作れてしまいます。あるいは、友人に指で道順を書いて地図をシェアして待ち合わせるなど、直感的な操作によりコミュニケーションがスムーズに行えるようなアプリも作成可能です。
それらはテキスト主体だった感情伝達手段を大きく変える可能性をも秘めています。あるいはそれは大げさだとしても、「こうだったら便利なのに」という便利系のツール、あるいはプリミティブなコミュニケーションサービスの提供も可能になります。スマートフォンは、まさにソーシャルサービスのために進化してくれたデバイスと言っても過言ではありません。
今までのmixiアプリはどちらかというとソーシャルゲームや、診断系のサービスなどのエンターテイメント色の強いタイトルのイメージが大きかったと思います。
その反面、「つぶやき」や「日記」などのプリミティブなコミュニケーションサービスのニーズが高いことも揺るぎない事実です。スマートフォンの登場により、前出の簡単に写真を加工してシェアできる「ソーシャルフォト」や「ソーシャルマップ」、あるいは友人と簡単にイベントをシェアできる「ソーシャルカレンダー」や、お気に入りを共有する「ソーシャルブックマーク」、あるいは限定した友人とのおしゃべりを楽しむ「グループチャット」など、ユーティリティ系の新しいヒーローが現れる可能性があることは想像に難くありません。
mixiアプリの優れているポイント
さて、できることが増えたスマートフォンですが、mixiアプリをご提供頂くとどのようなメリットが生じてくるのでしょうか。
ポイントは4つです。
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- PC版やフィーチャーフォン版とのシームレスな連携
- mixiアプリ専用API「リクエストAPI」が利用できる
- mixiアプリTOPページに掲載される
- 広告・課金というマネタイズ手段を完備
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- PC版やフィーチャーフォン版とのシームレスな連携
- mixiアプリ専用API「リクエストAPI」が利用できる
- mixiアプリページに掲載される
- 広告・課金というマネタイズ手段を完備
mixiユーザーの多くは、このブログに目を通している方々ほど、ITに関して高いリテラシーを有しているかというと…、そんなことはありません。
普段の生活においてネットサービスは「mixiしか見ない」というような若者も数多くいます。特にフィーチャーフォンの利用文化は特殊で、あちこちのサイトを遷移して見て回るいわゆる「ネットサーフィン」という文化ではなく、ブックマークしているサービスから他に遷移しないというような使われ方が目立ちます。
その中で、mixiアプリはユーザーが外部サービスに遷移しなくても利用できるサービスであったということがフィーチャーフォンユーザーの間に高い普及力を見せました。フィーチャーフォンにおいてはmixiがソーシャルサービスの新しいポータルとして機能していたということが言えます。
mixiアプリfor Android™の優れた特徴は、そのフィーチャーフォンやPCのユーザーとも相互にコミュニケーションできるアプリを提供できるということです。
普及力の高いフィーチャーフォン版やPC版のmixiアプリと連携して展開することで、スマートフォン単体で展開するより利用者を伸ばせるということに留まらず、高いリテンション効果をも期待することができます。
例としては、サンシャイン牧場があげられます。PC、フィーチャーフォン、スマフォ(ブラウザ版)、Android™版と多くのデバイスに対応することで、どの環境からも友人と遊べる環境を作っているため、非常に高い再訪効果を生んでいます。
mixiアプリの普及をけん引してきたのは、簡単に友人をアプリに誘うことができるmixiアプリ専用API「リクエストAPI」の存在です。
友人の中でも特定の友人にアプリへの招待や、依頼をかけるための通知を送りあえる仕組みを有していたため、非常に高い誘導効果を発揮しているのです。
もちろんmixiアプリfor Android™のmixiアプリからもこのAPIを利用することができます。スマートフォンを利用している人同士だけでなく、フィーチャーフォンやPCのユーザーにも通知を送ることが可能ですし、逆にフィーチャーフォンのユーザーのリクエストをスマートフォンのユーザーに通知することもできます。
同じスマートフォンのネイティブアプリであっても、mixi Graph APIで提供されているアプリより、mixiアプリとして提供されている方がリクエストAPIにより高い誘導効果が期待できます。
mixiアプリfor Android™も、mixiアプリページ(mixiアプリの検索ページ)に掲載されます。新着タイトルとして表示されるだけではなく、友人の利用度によって上下するランキングにも掲載されるので、Android™マーケットやAppストアのように一度埋もれてしまうとユーザーの目に触れなくなってしまうということはありません。口コミで広がっているアプリは、いつでも露出機会を得ることができます。また、特に優れたアプリはオススメアプリとして掲載させていただくこともあります。
ネイティブアプリの課金方法として思い浮かぶ方法としては、ダウンロード時に一度だけ対価を支払ういわゆる買い切りモデルがありますが、ユーザー同士のコミュニケーションツールや居場所として機能するmixiアプリの場合、そのサービス性質上、多くのユニークユーザーの存在が重要であるものが少なくありません。
その場合、利用者を大きく絞ってしまう買い切り型課金を使うより、“効果の高い広告を掲載すること”や、“利用に応じて課金をしてもらえること”によって継続的な収益を期待すること効果的と言えます。
広告に関しては、PCとフィーチャーフォン同様、mixiアドプログラム(mAP)を準備しています。利用者数に応じてSAP様への支払額が決定されるので、安定した収益が望めます。
UU単価は、スマートフォン版が一番お得。
スマートフォンに関しては、凄まじい勢いでその普及が進んでいますが、現状のデバイスシェアにおいてはまだフィーチャーフォンと比較して発展途上といえ、参入をためらわれる方もいらっしゃると思われます。そこでmixiプラットフォームは、スマートフォン向けのアプリ提供をサポートするために、スマートフォン版のmixiアドプログラムのUU単価上昇テーブルをフィーチャーフォンより5倍、PCより2.5倍上がりやすく設定し、スマートフォン版の収益性を応援しています。
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【UU・imp単価】
7月期の単価は以下の通りです。(単価はいずれも税別)
月平均DAU |
UU単価 |
UU単価 |
2万未満 |
0.3円 |
0.3円 |
2万以上4万未満 |
0.5円 |
0.4円 |
4万以上10万未満 |
0.7円 |
0.45円 |
10万以上20万未満 |
0.9円 |
0.5円 |
20万以上 |
1.1円 |
0.55円 |
月平均DAU |
UU単価 |
UU単価 |
UU単価 |
5万未満 |
0.3円 |
0.3円 |
0.3円 |
5万以上10万未満 |
0.5円 |
0.4円 |
0.3円 |
10万以上25万未満 |
0.7円 |
0.45円 |
0.3円 |
25万以上50万未満 |
0.9円 |
0.5円 |
0.3円 |
50万以上 |
1.1円 |
0.55円 |
0.3円 |
月平均DAU |
UU単価 |
UU単価 |
10万未満 |
0.3円 |
0.3円 |
10万以上20万未満 |
0.5円 |
0.4円 |
20万以上50万未満 |
0.7円 |
0.45円 |
50万以上100万未満 |
0.9円 |
0.5円 |
100万以上 |
1.1円 |
0.55円 |
※アドプログラムの単価
http://developer.mixi.co.jp/news/news_apps/20117mixi/
もちろん、mixiポイントも利用できます。
フィーチャーフォンやPCにてmixiポイントを利用しているユーザーはそのままmixiアプリfor Android™においても、mixiポイントを使ったアイテム課金を利用する事が出来ます。
ユーザーはmixiポイントという通貨を持っていれば、PCでもフィーチャーフォンでもスマートフォンでもデジタルコンテンツを購入することができます。
フィーチャーフォンからスマートフォンに機種変更をしても、お客様は持っているmixiポイントをスマートフォンでそのまま利用することができます。
ソーシャルネットワーク × スマートフォンの波
PCとインターネットの拡大という、ハードウェアとネットワークの拡大が、ホームページやポータルサイトや検索サイトなどを生み、巨大なインターネットビジネスという新たなマーケットを築いてきました。
現在、SNSというネットワークとスマートフォンというデバイスの拡大が同時に起こっています。これは、PCとインターネットの拡大を彷彿とさせる現象です。
ぜひこの潮流を捉え、この時代を代表するメガヒットアプリを創出していただけたらと思います。